酔いどれ介護者の減塩食日記

減塩食レシピ作りで料理の修行中。介護の日常と非日常・・・タフでなければ介護はできない、優しくなければ介護をする資格がない。

ピーマンの肉詰めは料理界のカタツムリだった!

ピーマンの肉詰めというのがある。これは一般的な家庭料理なのだろうか。なぜか私はレシピ本をかなり所有しているのだが、そのどれにも載っていない。でも、ウィキペディアにはその項があった。しかも、英語名スタッフド・ペッパーズというアメリカのそれの写真もあった。ということは、これは世界的にも有名な料理なのか。

食べたことはあるが、回数は少ない。最後に食べたのは、いつどこでだったか。それも覚えていない。子供の頃からピーマンが苦手だったせいもあるのだろう。ところが、過日の朝、ぼけっとテレビの情報バラエティー番組を眺めていたら、料理コーナーでピーマンの肉詰めを紹介していた。ピーマンがはがれないピーマンの肉詰めはどのように作ればいいのか。それが眼目だった。

 今ではもりもり食べちゃうくらい、ピーマンが好きだ。番組を見ていたら、無性にピーマンの肉詰めが食べたくなった。私がまたしても大人になったことを確信する瞬間でもあった。

出典:はがれない&ジューシー ピーマンの肉づめ|NHKあさイチ

材料を買いに行ったスーパーで悩む。1袋5個のピーマンは買い物かごに入れた。番組のレシピによれば、ひき肉は2~3人分で250グラム必要だという。食べるのは少食の私と高齢の母の二人だ。250グラムは多いだろう。1パック150グラムを1つだけ買った。

作り方の詳細は先の番組のHPに任せて、ここではポイントだけ時系列に沿って記しておこう。

・肉だねに粘り気を出すためには、まず拳骨を作って叩く。その後で肉の温度を上げないように指先で混ぜるようにする。

・ビニール袋にピーマンと適量の小麦粉を入れて、しゃかしゃかとまぶす。

・フライパンにサラダ油をしき、肉だねを詰めたピーマンを肉を下にして並べてから火をつける。

・ふたをして蒸し焼きにし、最後までひっくり返さない。

できあがったのが、これだ。あろうことか私は、この料理の眼目であるピーマンをはがさないための小麦粉しゃかしゃかを忘れた(汗)。でも、はがれ(そうになっ)たのは1個だけだった。他は肉だねをしっかり詰めたのが奏功したのだろう。形が崩れることはなかった。

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 それでも、ピーマンが小さかったせいか、肉だねが余った。でも、ひき肉、溶き卵、パン粉、牛乳って、玉ねぎだけがないだけで、子供も大人も大好きなあの料理の組み合わせだよなと、手の平にサラダ油を軽く塗り、丸めた肉ダネを右手と左手の間でポンポンとキャッチボールをし、熱したフライパンにのせて・・・あらま、かわいい小ぶりなハンバーグも1個、キッチンに生を受けた。

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生まれて初めてピーマンの肉詰めを作ったら、一緒にハンバーグもできた。何だかとても嬉しかった。ちょっぴり泣けた。何を大げさな、ピーマンの肉詰めはピーマンに詰めたハンバーグのことなのに、そんなのも知らなかったのかよとお思いのそこのあなた、文化人たる私が感動したのは、ここに生物界の摂理にも通じる料理の骨法を見出したからだ。

生物学者の福岡伸一朝日新聞のコラムでこんなことを書いていた。

一見、ナメクジが進化して防衛防御のため殻を作り出したように見えるが、さにあらず。カタツムリが殻を捨てたことで誕生したのがナメクジなのだ。殻を作り維持するのは、生きる上で負担が大きいからだ。

では、ナメクジのほうが賢いのか。そんなことはない。大切なのはナメクジもカタツムリも共存共栄しているという事実。どちらが有利・不利ということではなく、選択の自由があり、生き方の違いが許されていること。これが生物の多様性の要諦なのだ。

ピーマンの肉詰めとハンバーグは似ている。でも、違う。それぞれに良さがあり、それゆえに共存している。人もかくありたいではないか。

ピーマンの肉詰めは美味しかった。珍しく母にも好評だった。子供が嫌うピーマン独特の匂いもなく、柔らかかった。ハンバーグも美味しかった。翌朝の朝食でホットサンドにして食べた。ぜひ、お試しあれ。

ピーマンの肉詰め

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番組レシピの塩分は計5.53g(3人分だとすると、一人1.8g強)+ピーマンを茹でるときの塩分。

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