酔いどれ介護者の減塩食日記

料理、家庭菜園(近日開始)、クロスバイク、介護・・・与太話を交えて。

クリぼっちはもう怖くない【クロスバイク日記・序章】

クリスマスや正月に一人で繁華街なんかに繰り出すと、雨が降ればいいのにとか爆弾ってどうやって作るのかなとか、ろくなことしか考えない。

だから、これからは、風を切って、大きな川の土手をクロスバイクで走ろうと思う。この季節だと確かに寒い。でも、これが冬という自然だ。それを全身で味わうことに精神的な爽快感を覚える。

人生は川の流れのようだと平凡な流行歌は言う。実は、川の土手なんじゃないかと思う。川に沿って進む。でも、思いのほか行き止まりが多い。事前に地図で調べてないから、橋まで引き返して反対岸に渡ったり、一般道に迂回したりしないといけない。面倒だが、それもまた楽しい。

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そこは歩行者と自転車しか通れない橋だった。ポエチックな名前がついた美しい橋で、小学校の通学路になっていた。そこで事故った。その瞬間、ああ、倒れる。久しぶりのスローモーション体験だった。額に擦り傷を作ったガキが近づいてきて「ごめんんなさい」。そう言われて事態を了解した。下校しているのか、遊んでいるのか分からないそのガキが突っ込んできたのだった。自転車は横から押されたらひとたまりもない。頭は大丈夫だったが、肩と右手の小指をしたたかに打った。

橋には、自転車は降りてくださいという立て札があった。大きな橋なので自転車を押して歩いている人はほとんどいないが、クロスバイクにまたがっていたこちらにも落ち度があったということにはなり、ガキたちの付き添いとおぼしきおばさんがしきりに心配してくれたものの、いい年して自転車でコケたことのショックとカッコ悪さもあって大丈夫だからと虚勢を張って、一行には帰るように促して、こっちは物陰に身を寄せて、しばらくうずくまっていた。

肩が動かなかった。下手したら、橋の欄干を飛び越えていたよな。思い返してぞっとした。高層マンションに住んでみたいと思うこともある。そのくせ、高いところは苦手だ。クロスバイクのサドルの高さにもまだ慣れていない。風が強いと橋を渡るときは股間がスースー。

サイクリスト特有の格好がある。体の線にぴったりのウエアにヘルメットとサングラス。クロスバイクでも向かい風はきつい。だから合理的なのは分かる。でも、あのファッションは俺には無理。派手な色使いも趣味に合わない。だから、今のところ、そこまでするつもりはない。

それでも、帰宅後にネットでヘルメットを注文した。頭だけは守ろう。せっかく離れることができたのだ。まだ親父のそばには行きたくない。小指の第一関節は曲がったままだが、明日、晴れて時間があれば、また走るつもりだ。むくむくと壮大な野心ももたげてきた。

クロスバイク(じゃなくてもいいけど)で風を切って走る。自転車は一人用の乗り物(背に腹は変えられずと前後に子供を乗せている天下無敵のママチャリのお母さんの事情は分かるけど、くれぐれも気をつけて)。頼みはおのれの脚力のみ。それでいて、ママチャリにはないスピードが楽に出る。ホント快適。地の果てまで行けそうな気がする。それでいて、いい景色を見つけたら、いつでもどこでも気軽に止まることができる。図体のでかい車じゃそうはいかない。

この充足感と自由の感覚。CBクロちゃんにまたがっていれば、孤独は感じない。そんなクロスバイクだから名前も付けたくなるというもの。いいのが思いつかなくて、まだ仮称だけど。

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休憩中の CBクロちゃん(仮称)