酔いどれ介護者の減塩食日記

料理(レシピ作り)、家庭菜園(近日開始)、クロスバイク、介護・・・与太話を交えて。

この10年間、うなぎを食べたのより救急車に乗った回数の方が多いかもしれない

滅多に出さないから、母に中国産かと聞かれた。国産は値が張るし、塩分制限もあったから、最近は特別な機会にしか食べない。1年前の父の法事のときが最後だったか。

そのときに目を疑うような出来事があった。精進落しで入った和食のファミレスでのこと。妹夫婦らと親父の思い出話をしながら、前菜のサラダやお吸い物を味わう。やがて、運ばれてきたメインディッシュ。

親父が好きだった。昔、地元の老舗店によく連れて行ってくれた。偏食のひどい子供だったのに、肝串なんかは平気で食べた。以来、うなぎは好物だ。重のふたを開ける。義弟と俺のには、白いご飯しか入っていなかった。一同、爆笑。忙しいランチどきとはいえ、こんな初歩的なミスをするとは。

それに比べたら、今、目の前にしているのは正真正銘のうなぎだと言いたいところだが・・・。

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あるのは知っていた。このメーカーの減塩かまぼこや安いおでんパックはよく使っている。だから、話の種としても食べてみたいと思っていた。ネットで買うつもりだったが、駅前のスーパーで売っていた。おまけに、賞味期限間近のもので値引きされていた。

年をとったお袋は分かるかどうか。人は悪いが、いたずたをした。「国産だけど、安売りしてたんだ」。見た目と歯ざわりはまさしく、うなぎ。でも噛むと、やっぱり魚のすり身。その柔らかいこと。正体を知っていれば、わずかな違いのほうに意識が向く。でも、たれの味は蒲焼きのそれと変わらない。お袋は怪訝そうな顔はしたが、気がつかなかった。

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先日、ビートたけしが出演する旅番組の再放送を見た。その中に、旅館の仲居に扮した岸本加世子がどっきりをしかけるというコーナーがあった。岸本は醤油の小皿にこっそりとソースを注いだ。美味しいものをさんざん食べているはずのたけしも、共演していた料理上手の島田洋七もそれを刺し身につけて口に入れ、何の疑いを抱くこともなかった。

ビールだと思って飲んだものが麦茶だった。でも、その瞬間は何の味か分からない。コップに入っていたのはビールだったと知ってから、初めてビールの味がしてくる。似たようなことを経験したことがある人は、きっと少なくないだろう。

17日の未明、お袋に起こされた。見ると、全身ががたがたと震えていた。自分の手でニトロのスプレーもできないほどだった。熱は40度以上。吐き気も訴えた。久しぶりに救急車を呼んだ。例によって、深夜の大病院の人気のない待合室で何時間も待たされることになった。こうしたことはこの10年間で、うなぎを食べた回数より多く経験している。それなのに、時間をつぶすものを持っていくのを忘れた。

急性の腎盂腎炎だった。大事には至らないだろうが、予断は許さない。とりあえず1週間ほど入院することになった。夜が明けた頃、一人で帰途につく。通勤通学の人たちの流れと反対の方向に足早に歩く。飲みすぎて、終電を逃して始発で帰る。学生時代によくやった。あの頃はのんきなものだった。

「うな次郎」を食べ終えるときに種明かしをした。また食べたいかと聞くと、母はもういいと言った。退院したら、国産の本物を買ってこようと思っている。

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by カエレバ