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ハードボイルド的減塩食介護日乗

減塩食レシピ作りで料理の修行中。介護の日常と非日常・・・タフでなければ介護はできない、優しくなければ介護をする資格がない。

「1本でもにんじん」嫌いが作る豚肉と野菜の味噌炒め

味噌の賞味期限が切れていた。味噌汁は親父がショートステイに行っているときぐらいにしか作らない。そのせいもあって、なかなか使い切れない。発酵食品だから大丈夫だろうが、もったいないし、早く使っちまおう。というわけで、また味噌味の料理。

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豚肉と野菜の味噌炒め

■ 材料(4人分) ■

豚肉(もも薄切り、脂身つき) 180g
乾燥春雨 45g
キャベツ 150g
きくらげ 3個
ピーマン 1個
玉ねぎ 少し
生姜みじん切り 14g
植物油 大さじ1

A:
味噌 45g(大さじ2強)
醤油 15g(大さじ1弱)
砂糖 4.5g
酒 25g

■ 作り方 ■

1.春雨を戻して水気を切り、食べやすい長さに
2.キャベツをざく切り、その他の野菜と肉も適当な大きさに
3.Aをよく合わせる
4.フライパンに油と生姜で弱火
5.生姜の香りが立ったら、肉を入れて強火(この部分、最近、試行錯誤中)
6.肉の色が変わってきたら、野菜、春雨の順に投入
7.野菜がしんなりしてきたら、3を全体にからめて火を止める

■ 塩分 ■

2g強(1人分)

■ 料理メモ ■

レシピ通りなら人参としめじなのだが、代わりにピーマンときくらげと玉ねぎを少々。父の春雨はちょきちょき切った。年越しそばなら縁起でもないが、春雨ならいいだろう。味噌と春雨でとろとろになるから、父は左手のスプーンでうまくすくえていた。ご飯に合う味。


もう、うん十年前の大学生だった頃のことだ。夏休み、仲良くなった同級生に海水浴に誘われた。伊豆だったか房総だったか、知り合いが民宿をしていて、獲れたての海の幸も存分に食べさせてくれると言う。結構、行きましょう。酒飲みの二人だから、旅の始まりから飲んで食って列車に揺られた。

ところが、現地に着くなり、彼はそこの古い生活雑貨店(まだコンビニはあちこちになかったんだな)でカップ麺を2個買った。確かアン・ルイスがテレビCMをやってた、あんかけの焼きそば。もう腹が減ったの?違った。彼は豪華な刺身が出た民宿の夕食時にそいつを開封した。目の前のごちそうには一切手を付けず、アン・ルイスだけをうまそうに食べながら言った。「俺は生の魚が嫌いで食えないんだよ」。何だよ、それ!

彼とはその後、寿司屋に行ったこともある。もちろん、こっちから誘ったわけじゃなく、向こうに誘われた。そして、彼が食べるのは玉子だけ(寿司屋にアン・ルイスを持ってくるのではと冷や汗ものだった)。食べられるのは肉類とジャンク的なものだけ。野菜も嫌い。世の中には不思議なやつがいるものだと思った出来事だった。

とはいえ、あまり人のことを言えた義理ではない。魚は問題ないが、俺も好き嫌いは多い。いい年こいて、人参が駄目で、苦手な野菜は多く、きのこ類も受けつけない。だから、人参としめじ抜きの味噌炒め。まあ出されれば食うが、自分から食べようとはしない。美味しいと思わない。

そんなやつが毎日、余命いくばくもなしとも言われた老人の介護食や減塩食を出している。それでも、37キロまで落ちた体重を元の44キロ近くまで戻し、主治医からも栄養状態は良好とのお墨付きももらっている。健康のため野菜は両手のひら一杯分を毎日食べよというのが、公的な推奨だ。なかなか難しい。アン・ルイスの彼とはもう付き合いはない。あの食習慣で今も元気に生きているだろうか。